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最近,肥満やBMIと血中BNP値に関する興味深い報告が相次いでなされた(Circulation. 2004 Feb 10; 109(5): 594-600,J Am Coll Cardiol. 2004 May 5; 43(9): 1590-1595)。心不全の有無にかかわらず,BMI 30kg/m2以上の肥満患者では血中BNP値が有意に低値を示すため,心不全の重症度や予後をBNPで評価する際に肥満を考慮する必要性があることが強調されている。
今年のAHAでも肥満とBNPの演題が注目された。代表的な肯定的な発表と否定的な発表を取り上げます。 1.UCLA Medical Center, Los Angeles, CA, USA Tamara B. Horwichさんの発表 重症心不全におけるB型ナトリウム利尿ペプチドと肥満,生存率との関係 Horwich氏らは,2000年7月~2004年6月の期間に重度心不全患者316例のBNP値を測定し,BMIをもとに,Lean(正常体重・やせ,BMI<25kg/m2,N=131),Overweight(過体重,BMI 25~29.9kg/m2,N=99),Obese(肥満,BMI≧30kg/m2,N=86)の3群に分類。患者背景,既往,投薬,心エコーおよび血液検査の結果を比較し,各群におけるBNPと心不全重症度,死亡率との関係を検討した。急性冠症候群,心筋梗塞,左室駆出率(LVEF)>40%,クレアチニン>2.5mg/dLの患者は除外された。Overweight群およびObese群では,NYHA分類IV度,高血圧,糖尿病,β遮断薬もしくはスタチン投与中の患者の割合,血中ナトリウム,コレステロール値がLean群に比べて有意に高く,一方,左室拡張末期係数(LVEDVI),重度の僧帽弁閉鎖不全(MR)の割合は,Lean群に比べて有意に低かった。BNPは,Overweight群およびObese群で,Lean群に比べて有意に低く,この傾向は,高血圧,糖尿病,性によるサブグループ解析でも同じであった。しかし,いずれのBMI群でも,BNP値の高さと重度心不全(NYHAクラスIV)および肺動脈楔入圧値(>15mmHg)とは相関していた。 2.Department of Medicine, Allegheny General Hosp, Pittsburgh, PA, USA Lazaros A. Nikolaidisさんの発表 肥満の心不全患者では血漿脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度は心機能の状態を予測する因子とはならない Nikolaidis氏らは,重度の肥満(平均BMI 37±1kg/m2)で,NYHA分類3.3±0.1の慢性CHF外来患者14例(うち男性10例)に対して,初回診察時に血中BNP濃度測定,心エコー,6分間歩行試験,心肺運動負荷試験(VO2 max),Minnesota Living With Heart Failure質問票(MLWHFQ)を実施し,これらの患者をACE阻害薬,アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB),β遮断薬,利尿薬により6週間治療したのち,再度変数の測定を行った。対象患者のうち,10例が糖尿病,9例が虚血性心不全であった。初回診察から遡って60日以内に,心不全,急性冠症候群,冠動脈血行再建による入院歴のある患者は除外された。 検討の結果,初診時のBNP濃度は,NYHA分類,6分間歩行試験,VO2 max,MNLWHFQ,左室駆出率(LVEF)のいずれとの間にも相関が認められなかった。患者の50%はBNP濃度が200pg/mL未満であったが,これらの患者におけるほかの変数は左室機能低下による重度のCHFを示していた。さらに,6週間の治療後,NYHA分類,6分間歩行試験,VO2 max,MLWHFQ,LVEFは有意に改善されたが,BNP濃度の有意な低下はみられず,ほかの変数との相関は認められなかった。 いずれにしても肥満があるとBNPの心不全診断能力が低下するようです。
by takahashibss
| 2004-11-12 08:22
| 運動療法
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