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「third hand smoke」という用語を用いた論文がPediatricsという小児科領域で標準とされる学術誌に掲載された。
First hand smoke :能動喫煙。喫煙者がタバコの煙を直接吸い込む Second hand smoke:受動喫煙。非喫煙者が他人のタバコを吸わされる。不十分な分煙や屋内で喫煙許可していると受動喫煙被害を被る。健康増進法やFCTCが禁煙推進を求めるのは受動喫煙被害が明らかなためです。 Third hand smoke:???今回の用語です。「残留受動喫煙」というのが当て訳語です。 受動喫煙によって撒き散らされたタバコ煙*(重金属、発ガン物質、放射性物質を含む)による3次被害の事。部屋をハイハイする子供が飲み込む危険が高い。車の窓を開けたり子供不在時だけの喫煙では対策が不十分。タバコの臭いが残っている場合は喫煙の危険が残っている。 *化学兵器として使われるシアン(青酸カリ)、ブタン、トルエン、ヒ素、一酸化炭素、ポロニウムなどを含む。 論文題目は「Beliefs About the Health Effects of "Thirdhand" Smoke and Home Smoking Bans」で著者は Jonathan P. Winickoff, MD, MPHa,b, Joan Friebely, EdDa, Susanne E. Tanski, MDb,c, Cheryl Sherroda, Georg E. Matt, PhDd, Melbourne F. Hovell, PhD, MPHe and Robert C. McMillen, PhDです。出典はb,f PEDIATRICS Vol. 123 No. 1 January 2009, pp. e74-e79 (doi:10.1542/peds.2008-2184) 喫煙に安全なレベルは存在しない。タバコの火を消した後でも残るタバコ煙の有害物質は残留する。子供たちがthirdhand smokeの被害者となる。今回の研究目的はthirdhand smokeへの子供への害について大人が信じている事が喫煙者と非喫煙者で異なるかどうかを検討する事です。thirdhand smokeに関する信念が家庭内完全禁煙と関係するという仮説を立てた。 方法:2005年9月ー11月に電話番号から無作為にデータを抽出した。人種・性別による偏りを補正した。昨日吸ったタバコが今日、子供の健康に有害である可能性について質問した。 結果:2000人の該当者から1510人(87%)から回答を得た。1478名(97.9%)が解析出来る回答を行った。喫煙者は273名(18.9%)であった。全体として、非喫煙者の95.4%と喫煙者の84.1%が受動喫煙は子供の健康被害になると答えた。thirdhand smokeに関しては非喫煙者の65.2%と喫煙者の43.3%が子供の健康被害であると答えた。88.4%対26.7%と非喫煙者では家庭内の禁煙ルールが徹底していた。多変量解析を行うと、thirdhand smokeが子供の健康に有害であるという概念が家庭内禁煙に関連していた。受動喫煙が子供に有害であるという概念は家庭内や車内での禁煙ルールには関連していなかった。 結論:この研究はthirdhand smokeの概念が家庭内禁煙に関連している事を証明した。子供の健康被害にthirdhand smokeを強調することは家庭内完全禁煙に重要な要素であろう。 世界中のメデイアがとりあげているのに、日本ではJTの分煙で十分みたいなのでまかり通っている。コンビニではタバコの売り上げが伸びているという温度差があります。
by takahashibss
| 2009-01-08 08:15
| 禁煙
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